在宅緩和ケアについて
緩和ケア・・
緩和ケアという言葉を聞いたことはありますか?
治すことが目的となるのではく、病気による痛みや苦痛を和らげることで患者様やご家族が自分らしい生活を送れるようにすることを目的とした治療のことです。
緩和ケアと聞くと病気の末期とイメージされる方が多いかもしれません。しかし、病気は末期だけが辛いわけではありません。最近の緩和ケアの考え方は、終末期に限らず病気の治療と並行して行っていくものとされています。
身体の痛みだけでなく、心身の苦痛や不安が本来の生きる力に与える影響は大きいと思います。
当院では、在宅での緩和ケア(おもに末期がん)に力を入れています。ご本人やご家族の希望に応じて病状や病期の説明を行い、治療や入院のご希望の有無などの方針の話し合いを重ねながら支援させていただきます。最期までご自宅で過ごすことを希望される患者様には穏やかな最期を迎えられるよう症状の緩和をはかり、ご家族には看取りに関するお話しさせていただきます。
在宅でも多くの種類の緩和ケア治療や処置を受けることはできます。
〇モルヒネなどの麻薬を含む疼痛管理 〇麻薬などの持続皮下注ポンプ使用による治療 〇在宅酸素療法 〇必要時 腹水・胸水穿刺除去 〇経鼻胃管・胃ろうの管理 〇膀胱留置カテーテルの管理 〇褥瘡の処置 など
病名に関してご家族にはもちろんですが、ご本人にも告げることが望まれます。しかしご本人への病名告知に関してご希望されない場合には遠慮なくお申し出ください。
在宅緩和治療を希望された方でもやはり入院を希望されるようになった時にはお申し出いただけましたらご希望に沿ってまいります。
苦しみを予防し痛みを和らげることで、ご本人とご家族に安心してご自宅で過ごしていただける生活の質の維持・向上を優先した治療を行います。